日常的に使っている人も多いクレジットカードの表面には様々な情報が記載されています。
その中にはいくつかの番号もあります。
実はこれらの番号、クレジットカードを使う上では欠かせないものであり、非常に重要な情報が隠れています。
またクレジットカードで決済をする際には番号が必要なことも多く、クレジットカードを安全に使うためには番号についてしっかりと理解しておく必要があります。
そこで今回はクレジットカードの番号について解説していきます。
この記事でわかること
クレジットカードに記載されている3つの番号
クレジットカードにはカードの名前や国際ブランド、名義人の名前などの情報が記載されています。
ですがそれらの情報だけでなく、カードの表面と裏面には3種類の番号が書かれています。
じつはこの3つの番号はクレジットカードを使う上で非常に重要な役割があります。
まずはこの3つの番号の役割について紹介していきます。
クレジットカード番号
1つ目はクレジットカード番号です。
このクレジットカード番号はカードの表面に記載されている14桁~16桁の数字になります。
クレジットカード番号はネットショッピングなどで買い物をする時に入力して使うことが非常に多いです。
クレジットカード番号はすべてのクレジットカードで異なっており、カード会社側はカードの番号からカードの名義人の情報などを識別することができます。
クレジットカードの有効期限
2つ目は有効期限です。
有効期限は月/年(西暦の下2桁)で記載されています。
例えば2022年9月が有効期限のカードの場合は09/22と記載されます。
クレジットカードはこの有効期限までしか使うことができず、有効期限が近づいてくると新しいカードが郵送されてきます。
クレジットカードの有効期限があるのには2つの理由があります。
1つ目はクレジットカードの老朽化を防ぐためです。
クレジットカードはずっと使っていると細かい傷がついてしまいカードが使えなくなる恐れがあるので、一定期間で交換しています。
2つ目はセキュリティを保つためです。
同じ番号のカードを長年使っているとカード番号などの情報が漏洩する可能性あります。
カードを更新すると番号やセキュリティコードが変更されるため、そのリスクを下げることができます。
セキュリティコード
3つ目はセキュリティコードです。
セキュリティコードはクレジットカードの裏面に記載されている3桁の数字です。
このセキュリティコードはクレジットカードで買い物をする際に、買い物をした人がきちんとクレジットカードを所持していることを証明するために使われています。
セキュリティコードを入力できない=手元にクレジットカードを持っていないと判断できるため、不正利用を防ぐために使われています。
なおこのセキュリティコードはクレジットカードの磁気情報には記載されておらず、またカードで買い物をした時の明細書や伝票に記載されることもありません。
固定資産税をクレジットカードで支払うメリットと注意点
クレジットカード番号には何か法則はあるの?
クレジットカード番号はランダムに割り振られていると思っている人も多いでしょうが、実はカード番号にはきちんとした法則性があり、重要な意味があります。
クレジットカード番号の最初の6桁は「銀行識別番号(BIN)」または「発行者識別番号(IIN)」と呼ばれており、カードの発行会社を示しています。
特に1桁目は「主要産業識別子(MII)」と呼ばれており、カード会社の産業の分るがわかるようになっています。
現在発行され地ているカードは3.4.5のいずれかであることが多いです。
7桁目~最後から2桁目まではカードを所有する個人を識別する番号で「口座番号」や「会員口座番号」と呼ばれています。
最後の1桁は「チェックデジット」と呼ばれており、そのクレジットカード番号が正しいかどうかを確認するための役割を担っています。
クレジットカードは公共料金の支払いもできる!メリットや注意点を徹底解説
クレジットカード番号やセキュリティコードはどんな時に必要なの?
クレジットカードを使ったことがない人からすると、クレジットカード番号やセキュリティコードはどんな時に使うのかが分からないかもしれません。
これらの番号は次のようなケースで必要になることが多いです。
ネットショッピングでカードで支払いをするとき
クレジットカード番号のもっとも一般的な使用用途が、クレジットカードを使ってネットショッピングなどで買い物をするときです。
実店舗でクレジットカードで買い物をする場合、クレジットカードを専用の機械に差し込むことで決済を行えます。
ですがネットショッピングの場合は店舗に行くわけではないためそれができません。
そのため代わりにクレジットカード番号をはじめとしたカード情報を自分で入力して決済を行う必要があります。
クレジットカードで公共料金や税金を支払うとき
クレジットカードといえば買い物に使うイメージがある人も多いでしょうが、実は近年はクレジットカードを使って各種税金や公共料金の支払いもできます。
税金や公共料金をクレジットカードで支払う場合、インターネットから支払い手続きをしなければいけません。
そのためネットショッピングを利用するときと同じようにクレジットカード番号を入力する必要があります。
なお自治体や公共料金の支払先によってはクレジットカードでの支払いに対応していないこともあるので注意してください。
海外のホテルなどでデポジットに使うとき
海外のホテルを利用する場合、チェックインをするときにクレジットカードの提出を求められることがあります。
日本ではそのようなことはないので「なぜ?」と思う人もいるでしょうが、これは身分証及び支払い能力があるかどうかの確認につかれています。
クレジットカードは誰でも発行できるわけではなく、カード会社が行う審査に通過できなければ発行することができません。
そのためクレジットカードを持っている=「支払い能力がある」「身元の確認ができている」と判断されるのです。
そのため海外のホテルを利用する際にクレジットカード番号の提出が求められ、その番号をデポジット代わりにするということも多いです。
クレジットカードを身分証明書として使うとき
先ほど紹介したように海外のホテルではデポジットや身分証代わりにクレジットカード番号を利用するというケースは多いです。
ですがそれ以外の店でもクレジットカード番号を身分証代わりにすることがあります。
また店によっては日本国内でもクレジットカード番号を控えて身分証代わりにすることもあります。
特に多いのがレンタカー会社です。
レンタカーでは価値の高い車をレンタルするため万が一返却されない事態を想定しています。
そのためクレジットカードの提示を求め、カード番号を控えることがあります。
Suicaのチャージはクレジットカードがおすすめ!チャージ方法や注意点を解説
セキュリティコードはなぜ必要なの?
クレジットカードには表面に書かれているクレジットカード番号以外にも裏面にセキュリティコードが記載されています。
実はこのセキュリティコードも非常に重要な役割があります。
先ほども紹介したようにセキュリティコードはカードの磁気情報には記載されていません。
そのため磁気情報からカード番号などの情報を読み取る手口であるスキミングの被害に合ったとしても、セキュリティコードだけは確認することができません。
安全性を高めるためにネットショッピングサイトではセキュリティコードの入力を求めているサイトも多いため、そのようなサイトではスキミングで盗んだクレジットカードでは買い物ができず、不正利用の被害を減らすことができるのです。
カードそのものが盗まれてはいけませんが、安全性を高めるために重要な役割があるのです。
自動車税はクレジットカードで支払える?流れやメリット・注意点を徹底解説
クレジットカード番号が流出してしまったらどうすればいいの?
ここまでに紹介してきたようにクレジットカードを使う上でカードに記載されている番号は非常に重要な役割があります。
ですがカードを使っていると、ときにクレジットカード番号が流出してしまう、盗まれてしまうということが起こる可能性があります。
ではどのようなケースでカード番号は盗まれ・流出してしまうのでしょうか。
また流出してしまった場合どうすればいいのでしょうか。
クレジットカード番号が流出してしまうケース
クレジットカード番号が流出するケースは次のようなものがあります。
・フィッシング詐欺
金融機関やカード会社だと偽って偽サイトに誘導し、そこでカード番号の入力を求めます。
・スキミング
クレジットカードの挿入口に専用の器具を取り付け、そこを通したクレジットカードの情報を磁気情報から盗み取ります。
・ネットショッピング詐欺
架空のネットショップを立ち上げ、そこで買い物をした人のクレジットカード情報を盗みます。
・出会い系サイト詐欺
出会い系サイト詐欺では出会い系サイトでクレジットカード決済をした際の情報を盗み取ります。
・なりすまし
第三者が不正に入手したクレジットカードを本人に成りすまして使う手口です。
・ネットショップからの情報漏洩
ネットショップに不正アクセスすることで、保管されているカード情報を盗み取ります。
クレジットカード番号が流出したらカード会社に連絡を
もしクレジットカード番号が流出した可能性がある場合は、すぐにクレジットカード会社に連絡をするようにしてください。
クレジットカード会社にカードが不正利用されている可能性があると伝えると、すぐにカードを利用停止にしてくれ、不正利用がないかの確認をしてくれます。
またただ不正利用の確認をしてくれるだけではなく、万が一不正利用されていたと確認できた場合はその損害を保障してもらえる可能性があります。
そのためもし不正利用で高額な買い物をされていたとしても、その分を返金してもらうことができるのです。
保障制度や保障してもらえる期間はカード会社によって異なるので、カードを発行する際などに確認しておくといいでしょう。
なお同居人や家族が不正にクレジットカードを利用した場合は保障の対象外となるので注意してください。
クレジットカード番号が流出したら新しいカードを送ってもらおう
クレジットカードの不正利用が疑われた場合はカード会社に連絡をしてカードを利用停止にしてもらうことが重要だと紹介しましたが、中には「クレジットカードが使えなくなると困る」という人もいることでしょう。
ですが安心してください。
クレジットカードの停止後、不正利用が確認されたらそのカードは無効化されてしまいますが、新しい番号のクレジットカードを送ってもらえます。
そのため番号が誰にも知られていないカードで買い物などができるようになります。
自分で再発行の希望をしなければいけないカード会社もあるので、問い合わせをした際に確認しておくといいでしょう。
クレジットカードのセキュリティコードとは?悪用されないためには対策が必要!
クレジットカード番号を不正利用させないための5つの対策
ここまでに紹介してきたようにクレジットカードの番号は非常に重要な情報で、それが誰かに知られてしまうと不正利用の被害にあう可能性が高いです。
ではクレジットカード番号を不正利用されないためにはどうすればいいのでしょうか。
心当たりのないメールのリンクには触れない
クレジットカードの不正利用の原因として多いのがフィッシング詐欺の被害です。
「フィッシング詐欺のメールには騙されない」という自信がある人もいるでしょうが、実は近年のフィッシング詐欺は非常に悪質で、実際にあるサービスとそっくりなメール用意しているケースが増えています。
そのため自分が利用しているサイトなどからのメールだと勘違いしてクレジットカード番号を入力してしまう人が多いです。
そのため心当たりのないメールが届いた場合は、まずURLをクリックしないように気を付けましょう。
フィッシング詐欺ではURLをクリックしない限りは情報を抜き取られることはなく、クレジットカードの情報を知られる心配もありません。
安全なサイトかを見極めてからカード情報を入力する
ネットショップなどを利用しているとクレジット決済をするためにカード番号の入力を求められます。
そのときには、利用しているサイトが本当に安全なものかを確認してから入力をしてください。
近年はフィッシング詐欺のメールと同じように、有名なネットショップや大手企業とそっくりなサイトを作っている詐欺サイトも増えています。
そのため安全なサイトかどうかを確認するために、次のポイントをチェックするようにしてください。
- URLにおかしなところはないか
- URLが「https://」から始まっているか
- サイトの表記におかしなところがないか、日本語に違和感がないか
このいずれかに当てはまった場合、そのサイトは正規のものではなくクレジットカード番号などを抜き取ることを目的としている可能性が高くなるので注意してください。
カード挿入口を確認する
クレジットカードの番号が盗まれる場合、スキミングによる被害も多いです。
そのためネットショップなどにカード情報を入力しなければ安心というわけではありません。
スキミングではカードの挿入口に何かしらの機械が装着されていることが多いです。
そのためカードの挿入口に違和感がないかを確認してください。
またスキミングの被害といえばカードを機械に通すときに行われるのでタッチ決済のカードは大丈夫だと考えている人もいます。
しかしタッチ決済対応のクレジットカードの場合でも機器に近づけるだけでカード情報を盗むことができるため油断をしないようにしてください。
利用明細をきちんと確認する
クレジットカードを使っている人の中には、利用明細は細かくチェックしないという人も多いです。
ですが不正利用を防ぐためには細かくチェックをするようにしてください。
利用明細にはすべてのクレジットカードでの買い物の履歴が記載されています。
そのためそこを見れば不正利用を見抜くことができます。
特に近年は郵送ではなくネット上で利用明細を確認できるカード会社が増えています。
ネット上であれば買い物をしてから数日で利用明細に反映されるため、不正利用をいち早く見抜くことが可能です。
そのためこまめに利用明細を確認し、身に覚えのない履歴があったらすぐにカード会社に連絡をするようにしましょう。
クレジットカードの裏面に必ず署名をする
実はクレジットカードの不正利用を防ぐためには裏面の署名も重要です。
クレジットカードは名義人が裏面に署名をすることで初めて使えるようになります。
そしてクレジットカードで決済をしてサインをしたときに、明らかにその筆跡とカードの署名の筆跡が違う場合は不正利用が疑われるため利用できないことが多いです。
また先ほど紹介したようにクレジットカードを不正利用された際にはその金額を保障してもらうことができますが、裏面に署名がない場合は保証の対象外となる可能性があります。
そのためクレジットカードが送られてきたら最初にきちんと署名をしておきましょう。
クレジットカード選びにはポイント還元率も重要!還元率の意味からおすすめのカードまで徹底解説
最近はカード番号が書いていないクレジットカードがあるって本当?
クレジットカードは表面にカード番号が、裏面にセキュリティコードが記載されていますが、実は近年、カード番号やセキュリティコードが記載されていないナンバーレスカードと呼ばれるクレジットカードが登場しています。
ここからはそんなナンバーレスカードについて簡単に紹介していきます。
ナンバーレスカードには2種類ある
ナンバーレスカードは大きく次の2つに分けられます。
- 片面ナンバーレス
- 完全ナンバーレス
片面ナンバーレスのクレジットカードでは、通常表面に記載されているカード番号や有効期限などの情報がすべて裏面に記載されています。
そのためカードの表面を誰かに見られても情報を見られる心配がありません。
完全ナンバーレスのクレジットカードは片面のものとはちがい、表面・裏面のどちらにもカード情報は書かれていません。
普通にクレジットカードとして使うことができ、カード番号などの情報は専用のスマホアプリから確認することができます。
ナンバーレスカードを利用するメリット
クレジットカードといえばカード情報がカードに記載されているものをイメージする人も多いでしょうが、ナンバーレスのクレジットカードを使うと次のようなメリットがあります。
・安全性が高い
ナンバーレスカードの場合、カードの情報は裏面にのみ記載されているか一切記載されていません。
そのため誰かにカードを見られたとしてもカード番号などの情報を盗まれることは一切ありません。
特に完全ナンバーレスのカードの場合はカードを盗まれたとしてもアプリからでなければカード番号を確認できないためより安全です。
・発行スピードが速い
完全ナンバーレスのカードの場合、審査通過後にカード番号がアプリ上で確認できるようになり、その後クレジットカード本体が郵送されてきます。
そのため審査に通過した後にすぐに買い物などをすることができます。
ナンバーレスカードの注意点
メリットが魅力的なナンバーレスカードですが、次のようなデメリット・注意点もあります。
・カードの種類が少ない
クレジットカードは様々な会社が発行しています。
ですがナンバーレスカードに関してはすべてのカード会社が発行しているわけではありません。
そのためナンバーレスカードを作ろうと思っても、自分が今使っているカード会社では対応していない可能性もあります。
またカードの種類が少ない分自分に合ったカードを選びにくいというデメリットもあり、自分が希望する条件を満たせない可能性もあります。
・スマホのセキュリティ対策が必要
ナンバーレスカードではスマホでカード番号の確認をします。
そのためスマホのセキュリティ対策が必要です。
スマホを落としたりウイルスに感染するとカード情報が流出するリスクがあるので注意しましょう。
クレジットカードはどうやって作るの?作り方から注意点まで徹底解説
まとめ:クレジットカードを使う上で番号は非常に重要!情報が流出しないように気をつけよう
今回はクレジットカードの番号について解説してきました。
クレジットカードに記載されている3つの番号はどれも重要な情報です。
特にクレジットカード番号やセキュリティコードについては他者に情報を知られてしまうと不正利用につながるリスクが高いので管理も注意が必要です。
ですがどれだけ慎重に使っている人でもスキミングやフィッシング詐欺などの被害にあい、カードを不正利用されてしまうことがあります。
そのためきちんと対策やいざという時の対処法を把握しておく必要があります。
今回紹介した情報を参考にして、ぜひクレジットカードを安全に使用してください。